MCLKで画面描画を高速化
MCLKは、ビデオメモリへのアクセスクロックをアップさせ、画面描画を高速化するソフトで、
S3, Cirrus Logic, Trident, Tseng のチップを積んだビデオカードに対応しています。
クロックアップは、メーカー保証外の設定を行うことになるので、全てユーザーの責任で行う必要があることに注意してください。
以下は、ビデオカードがPower Window DX(Virge DX搭載)の場合の記述です。
- Fast Graphics のDownload Pageから MCLK093B.ZIP を
ダウンロードし、任意のフォルダに解凍します。
- MS-DOSプロンプトをフルスクリーンモードで起動し、解凍したフォルダ内にある MCLK.EXE を実行します。

- 搭載のビデオチップが自動認識され、表示されます。オプションは、/0 〜 /5で指定しますが、パラメータを指定しないときは、
解説と現在の設定が表示されます。(Virge DXの場合は、/0 〜 /4 まで有効です。)
MCLK /0:S3 Trio/Virge MCLK programming
Old MCLK = 69.20MHz ( M=27, N=1, R=1 )
S3 Trio/Virge MCLK programming
Formula for S3 MCLK driver... (3 parameters, M, N, R)
( M + 2 )
--------- * 14.31818MHz
(N+2)*2^R
Constraint: 135MHz < 2^R * 14.31818MHz < 270MHz
and... 1<=M<=127 1<=N<=31 0<=R<=3
このオプションでクロックを設定します。初期値は 69.20MHzになっています。
私の場合は、MCLK /0 30 1 1(76.36MHz)から徐々にアップし、現在は、MCLK /0 31 1 1(78.75MHz)の設定で様子をみています。
MCLKでクロックアップされた方のHPによると、個体差にもよりますが80MHz程度に留めておいた方がよさそうです。
Windows版のツール「PowerStrip」でも試してみましたが、設定範囲の上限は80MHzになっていました。
計算が面倒な方は、計算結果が69.2MHz〜80MHz未満になる M,N,R(R=1)の組み合わせ表をこちらに
用意してありますので、参考にしてください。
その他のオプションは初期値のままでよさそうですが、参考までに初期値を記載します。
MCLK /1:S3 Trio64V+/Virge memory access-mode control(初期値:1-cycle EDO)
MCLK /2:DRAM timing delays/stretches(初期値:3.5ns)
MCLK /3:DRAM RAS delays/stretches(初期値:RAS-LOW = 3.5MCLKs, RAS-Pre = 2.5MCLKs)
MCLK /4:CPU-write and MEM-write control(初期値:CPU-write = 2MCLKs, mem-write = 3MCLKS)
- 設定値を決めたら、フルスクリーンモードで実行するショートカットを作成し、コマンドラインへ
[C:\temp\mclk\mclk.exe /0 31 1 1]のように入力します。Windows起動時に自動実行させたい場合は、スタートアップのフォルダへ
移動またはコピーしてください。autoexec.batへ組み込み、実行した場合は、Windows起動時にリセットされてしまうようです。
- HDBENCHで測定した結果は、以下のとおりです。DDを除くと平均で約15%向上しています。
クロック |
矩 |
円 |
Text |
Scroll |
DD |
69.20MHz(変更前) |
15234 |
7325 |
7202 |
74 |
14 |
78.75MHz(変更後) |
18127 |
7890 |
8142 |
90 |
15 |
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